宅建試験 税その他 解説
皆様、こんにちは。勉強は順調に進んでいるでしょうか?宅建試験では税金に関する問題及び景品表示に関する内容の問題も出題されます。不動産は一度購入しますと、税金ももちろんかかりますが、親や兄弟から相続として受け取る方また逆に、子どもたちへと相続や贈与をされる方も大勢いらっしゃるかと思います。
やはりその時に頼りになるのが、我々宅建士だと認識されている方がいることも事実ですので、え?私分かりませんではなく、しっかりと親切丁寧に対応することが有資格者としての務めかとも思いますので是非とも仕事に繋がると信じて勉強してほしいかと思います。それと税・その他の分野は簡単な問題も多く出題されますので取りこぼさないようにしっかりと準備しましょう。
【宅建士試験】税・その他の出題傾向と対策、攻略のポイントは基本事項を確実に身に付けること!
「税・その他」は、50問中8問出題されます。資格取得応援サイトの目標は、8問中5問正解です。
年によって、または項目によっては難問も出題されますが、全体的には、基本事項を押さえておけば得点できる問題が多く出題されます。
2問程度難問が出題されることがありますが、難問はほとんどの人が正解できませんので得点できなくても気にすることはありません。
宅建士試験は、正答率の高い基本的な問題(毎年繰り返し出題される問題等)を確実に正解できれば合格できる試験です。難しい箇所に深入りしないようにしましょう。
ところで、税・その他とはどのような項目が出題されるのでしょうか。
まず税法について、例えば、不動産の購入する時、売却する時等には税金がかかります。保有していても税金がかかりますよね。
購入時 | 保有時 | 売却時 | |
不動産にかかる主な税金 | ・印紙税(国税)・不動産取得税(地方税)・登録免許税(国税) | ・固定資産税(地方税)・都市計画税(地方税) | ・印紙税(国税)・譲渡所得税(国税)・登録免許税(国税) |
不動産の購入時や売却時の売買契約書には収入印紙を貼るため「印紙税」がかかります。また、登記の申請が必要になるため、その際に「登録免許税」がかかります。
さらに、購入時には「不動産取得税」、売却時には「所得税(譲渡所得)」がかかります。
税法は、以上の税金以外に「贈与税」も出題されます。
次に、「その他」についての項目は、「地価公示法」や「不動産の鑑定評価」、「免除科目(5問)」が出題されます。 免除科目とは不動産業者(宅建業者)に勤務している人が「登録講習(法定の講習制度)」を受講すると、終了日から3年以内に実施される宅建士試験について、その他の法令の中の5問が免除される試験制度です。
5問免除があれば気分的に楽です。不動産業者に勤めている人は受講すると他の科目に専念できますね。
でも、5問免除科目はほとんどの人が3問以上正解します。合格者は4問以上正解する人が多いため、5問免除があってもあまり差がつきにくいと言えます。
免除科目の5問は、「住宅金融支援機構」、「不当景品類及び不当表示防止法」、「土地」、「建物」、「統計」から各1問ずつ出題されます。
税・その他の中では、不動産の鑑定評価や建物は、難易度の高い問題が出題される傾向がありますが、その他の項目は基本的な内容を問う問題がほとんどです。
過去問を中心に、出題頻度の高い基本的な項目を繰り返し学習しましょう。そして、必ず5問以上得点しましょう。
税・その他の特徴
- 主に不動産の取引に関係する税金、地価公示法、不動産の鑑定評価、5問免除科目を中心に出題される
- 50問中8問出題される、目標は5問正解
- 税法2問、地価公示法か不動産の鑑定評価のどちらか1問、5問免除科目の合計8問出題される
- 基本的な問題がほとんど、ただし、不動産の鑑定評価と建物は難易度の高い問題が出題される
- 勉強時間をかけすぎてはいけない科目
- 統計の対策は、予想模試を受けること
- 過去よく出題される項目を中心にテキストの基本事項の確認、演習を繰り返すことが必要
まず、税法から2問出題されます。
その内訳は例年「固定資産税」か「不動産取得税」のどちらか1問、「印紙税」は2年に1回程度出題、印紙税が出題されない場合は、「所得税」、「登録免許税」、「贈与税」から1問出題されます。
「固定資産税」と「不動産取得税」は平成22年からは交互に出題されています。念のため、どちらの税法も確認しておきましょう。
「不動産取得税」、「印紙税」、「地価公示法」、「不当景品類及び不当表示防止法」、「土地」は比較的やさしい問題が出題されます。得点源にしたい項目です。
税・その他の出題傾向(頻出度と重要度)
番号 | 項目 | 頻出度 | 重要度 |
1 | 固定資産税 | 普 | |
2 | 不動産取得税 | 普 | |
3 | 印紙税 | 普 | |
4 | 所得税 | 低 | |
5 | 登録免許税 | 低 | |
6 | 贈与税 | 低 | |
7 | 地価公示法 | 高 | |
8 | 不動産の鑑定評価 | 普 | |
9 | 住宅金融支援機構 | 高 | |
10 | 不当景品類及び不当表示防止法 | 高 | |
11 | 土地 | 高 | |
12 | 建物 | 高 | |
13 | 統計 | 高 |
1.固定資産税 2.不動産取得税
固定資産税か不動産取得税のどちらか1問出題されます。
税法の傾向としては、税金を軽減するための各種の「特例」がよく出題されます。この「特例」について税法ごとに比較しながら整理しておくことが大切です。
どちらの税も、納税義務者や課税標準、税率等の基本事項は暗記しておきましょう。
都市計画税については、あまり深入りしすぎてはいけません。
3.印紙税
印紙税は、2年に1回程度出題されます。基本的な問題が繰り返し出題されています。出題された場合は、確実に正解したい税法です。
課税文書か非課税文書かの判断、記載金額を中心に勉強しましょう。
4.所得税 5.登録免許税 6.贈与税
印紙税が出題されない年に、所得税、登録免許税、贈与税の中から1問出題される傾向があります。
どの税法の「特例」について問われることが多いです。
所得税では、3,000万円の特別控除や特定の居住用不動産の買換えの特例、登録免許税では、居住用家屋に関する軽減措置、贈与税では、住宅等取得資金の贈与を受けた場合の相続時精算課税制度の特例を中心に学習しましょう。
それぞれの税法を比較しながら整理すると暗記しやすいです。
この3つの税法は、難しい箇所も多いため、メリハリをつけて勉強しましょう。
7.地価公示法 8.不動産の鑑定評価
毎年、地価公示法か不動産の鑑定評価のどちらか1問出題されます。
地価公示法の範囲はせまく、確認しなければいけない箇所は少なめです。また、問題の難易度は低いため、出題されたら確実に得点しなければいけません。
不動産の鑑定評価は、逆に範囲は広く、難問が出題される年もあります。ただし、出題されるポイントは、主に価格の種類(価格の定義)と価格を求める手法に限定されています。
不動産の鑑定評価は、頻出度の高い箇所を中心にある程度割り切った勉強が必要です。
9.住宅金融支援機構
毎年、1問出題されます。
出題の中心は、住宅金融支援機構の業務の範囲や特徴です。直接融資についても確認しておきましょう。
出題範囲は広くないので、一通り確認しておくことが必要です。
10.不当景品類及び不当表示防止法
毎年、1問出題されます。
簡単で常識的な問題が毎年出題されるので、確実に正解したい法律です。
出題のほとんどは、表示に関する公正競争規約から出題されます。表示規約を中心勉強しましょう。
11.土地 12.建物
土地から1問、建物から1問出題されます。
本試験の問題は、土地は簡単、建物は難しい傾向があります。建物はかなり専門的な内容が問われることもあります。
どちらも、まずは過去問中心の勉強を徹底して下さい。土地は確実に得点する、建物はある程度割り切って勉強することも必要です。
建物は正解できなくても気にしないという気持ちで取り組んだ方が良いですね。
13.統計
毎年、1問出題されます。統計の対策は、予想模試を受験することが一番です。統計の範囲は広いですが、予想問題を解いて解説を読むを繰り返すと頭に入りやすいです。
統計は、いくつかのパターンの問題に慣れることが得点源にする近道です。
統計で主に出題される箇所はほぼ決まっています。地下公示に関する統計、住宅着工統計、法人企業統計、土地白書からの出題が中心となります。
前年対比の増減を意識しながら取り組むことが大切です。
税・その他は、法令上の制限と同様に50問中8問出題されます。出題数は、宅建業法や権利関係と比べて少ないため、あまり時間をかけすぎないように注意しなければいけません。
税・その他や権利関係は難問が出題されやすい科目です。
あなたが、自信を持って本番当日を迎えられた場合に、もしも難問が出題され頭が真っ白になってしまいそうな時や焦りそうになった時には次のことを考えて下さい。
「難問はほとんどの人が間違える」ということです。ほとんどの人が間違える問題は正解できなくても何も気にする必要はありません。
あなたが焦っている時は、他のほとんどの受験生も焦っています。
宅建士試験は、合格者のほとんどが正解する正答率の高い問題を確実に正解できれば必ず合格できます。出題頻度の高い箇所、重要度の高い箇所を確実に身に付けましょう。
また、税・その他は法令上の制限と比較して、全体的に差がつきにくい科目でもあります。合格者のほとんどが正解する問題を数問間違えると1点に泣くことになる可能性があります。
そういった意味で、税・その他はあまり時間をかけてはいけませんが、決して気を抜いてはいけない科目です。
出題頻度が高い箇所、重要度の高い項目を中心に効率よく勉強することが大切です。
「自分ならできると信じれば、半分は終わったようなものだ」