行政書士試験 憲法

行政書士試験 憲法 解説

皆様、こんにちは。後1ヶ月で2021年度行政書士試験の合格発表です。150点前後の人はそわそわしている時期かと思われます。てことで、これから行政書士の勉強を始める方、リベンジをする方のために行政書士試験について触れておきたいかと思います。

行政書士試験は年々難化傾向にありますし、過去問だけやれば受かるような試験ではありませんので、しっかりと出題範囲を理解し、効率よく勉強することが求められます。行政書士、過去問だけで合格なんて言葉に騙されないように注意して下さい。

行政書士試験 憲法の出題範囲

行政書士試験 憲法の出題内容

【憲法の出題範囲】
・人権分野→国民の自由や人権を定めている分野
・統治分野→国家のシステムを定めている分野

憲法の出題は、「人権分野」と「統治分野」に分かれています。

人権分野では、「基本的人権の尊重」の考え方を元に国民の自由や人権について定めています。

基本的人権とは、人間が人間らしい生活をするうえで、生まれながらにしてもっている権利のことを言います。
日本国憲法では、「基本的人権は人類の多年にわたる自由獲得の努力の成果」によって確立されたものであり、「侵すことのできない永久の権利」として保障しています。

統治分野では、「国会(立法)・内閣(行政)・裁判所(司法)」といういわゆる三権について定めています(三権分立という言葉が有名ですね)。

この三権の関係性や、各機関がどういう役割を持っているかが出題されます。

行政書士試験 憲法の配点

憲法の配点は全体300点満点のうち、28点(5肢択一式が20点・多肢選択式が8点)となります。

5肢択一式では5問の出題のうち正答目標は4問で、最低3問は得点できるように勉強を進めていきましょう。

商法・会社法分野と配点は同じくらいですが、得点のしやすさや難易度については憲法の方が易しいですので勉強時間に対する効果は比較的大きい科目です。

行政書士試験における憲法の勉強法について

憲法の勉強法①:テキストと過去問中心で学習を進める

テキストと過去問をしっかりとこなすことで合格ラインに到達が可能です。

過去問は過去10年分を最低3周はこなす必要があります。

1周目:分からなくても問題なし。まずはひととおり演習。
2周目:間違えた問題に印を付ける。理解してない範囲を明確化。
3周目:正答7割以上を目指す。抜けている知識をインプット

過去問は上記の手順で行いましょう。
まずは分からなくても問題ないので、ひととおり演習してみてどのような問題が出題されるのかを把握します。

テキストを読み覚えてから過去問に取り組もうとする方は多いですが、分からなくても過去問をまずは解いてみることが重要になります。

そして、過去問は1問1答形式のものを使いましょう
本試験形式の過去問を利用している方も多いですが、インプットの効率性や知識を定着化させたいなら1問1答形式の過去問を利用すべきです。

本試験形式の過去問:1選択肢ずつの振り返りが雑になる
1問1答形式の過去問:1選択肢ずつの振り返りが確実に行える

理由は上記のとおり。
本試験形式の過去問は、解答の解説ページが遠いため非効率かつ、1選択肢ごとの振り返りが甘くなりがちです。

インプットの段階では、効率的なインプットと丁寧な振り返りが行える1問1答形式を利用しましょう。

勉強法②:人権は判例中心、統治は条文中心で学習を進める

憲法の勉強ではもちろんすべての範囲で条文は大事ですが、人権分野については判例が特に重要になります。

過去問で問題を解いてみるとわかりますが、ほとんどが判例に関する出題となります。
過去問やテキストを元に判例の基礎的な知識を学びつつ、行政書士試験用の判例集を参考書として知識を補足する勉強が効果的です。

行政書士試験の憲法にかける勉強時間について

【科目別かけるべき勉強時間の順番】
1:民法(35%)
2:行政法(35%)
3:憲法(20%)
4:商法・会社法(10%)

憲法にかけるべき勉強時間ですが、法律科目の中では3番目になります。
目安としては80時間~100時間は確保しておきましょう。

とはいえ、配点は民法や行政法と比較して小さいため、まずは民法と行政法に比重を置いた勉強スタイルを取るべきです。

商法・会社法と配点は同じくらいですが、勉強時間に対する効果が大きいため憲法の方は少し時間をかけて勉強をするべきでしょう。

まとめ

・過去問とテキスト中心で学習を進める
・人権は判例中心、統治は条文中心で学習を進める

上記が行政書士試験における憲法の勉強法の基本となります。

憲法は実務ではあまり使うことのない科目ではありますが、私たちの基本的人権など非常に重要な事項について定めていますので、しっかり勉強をしていきましょう。

[失敗したところでやめてしまうから失敗になる。成功するところまで続ければそれは成功になる