行政書士試験 記述対策

令和元年度 行政書士記述対策 問45

皆様、こんにちは。本日も引き続き記述試験について記載して行きたいと思います。先日、ツイッターで拝見したのですが、178点不合格や176点不合格なんて方のツイートを見させて頂きましたが、私も宅建士では1点不合格を3回味わいましたのでとてもその気持ち分かります。ちなみにですが、多くの方の不合格報告を見て気付いたのですが、やはり皆さん記述の点数が非常に悪かったと感じております。

皆さん、点数が記載されたはがきを映してくれるのですが、せっかく記述抜きで170点以上獲得出来ているのに、記述で8点しか取れていないとか、中には2点なんて方もいらっしゃいましたが、しっかりと法律要件を理解して、「誰が」「何を」「どうなる」その理由は、「○○だから」この○○には、売買契約は有効だからとか、無権利者ではないですとか、行政不服申し立てが出来るとかなど問題から問われている事を記述出来れば各問題10点は見込めるかと思います。

やはりどんな問題が来ても対象者は誰で、何が出来るくらいは書けてほしいかと思います。やはり試験中ですので正しい法律用語をド忘れしたりすることもありますが、せめて誰が誰に何できるくらいは書けるようにしておきましょう。やはり合格の肝は記述かと思います。

問題

Aは、木造2階建ての別荘一棟(同建物は、区分所有建物でない建物である。)をBら4名と共有しているが、同建物は、建築後40年が経過したこともあり、雨漏りや建物の多くの部分の損傷が目立つようになってきた。そこで、Aは、同建物を建て替えるか、または、いくつかの建物部分を修繕・改良(以下「修繕等」といい、解答においても「修繕等」と記すること。)する必要があると考えている。これらを実施するためには、建替えと修繕等のそれぞれの場合について、前記共有者5名の間でどのようなことが必要か。「建替えには」に続けて、民法の規定に照らし、下線部について40字程度で記述しなさい(「建替えには」は、40字程度に数えない。)。

 なお、上記の修繕等については民法の定める「変更」や「保存行為」には該当しないものとし、また、同建物の敷地の権利については考慮しないものとする。

それでは、早速、検討してみましょう。

まず最初に、共有物にはどんなことができるか?

・建物の現状を維持する(修理などの保存行為

・建物を利用・改良する(エアコンの設置などの管理行為

・建物を物理的に変化させる(増改築などの変更行為

こう言ったことができるんでしたよね。

そして、それぞれに決まりごとが、、、「ある」。

最初に①の建替え

建替えってことは、共有物を物理的に変化させることです。

これは、「共有物の変更行為」です。

と言うことは、Aさんが単独でやって良い行為ではありませんよね。

んでは、Aさんは、どうするべきか?

次に、②の修繕等

修繕等は、「修理などの保存行為とも言えるんですが、問題には、「「修繕等」は、民法の定める変更」や「保存行為には該当しない」と書かれています。

また、問題には、「いくつかの建物部分を修繕・改良するか」とも書かれていますので、ここは、「共有物の管理行為」ってことになります。

Aさんが、この管理行為をするにはどうすることが必要か?

保存=建物に対する影響は、「小又は、無し」
 

管理=建物に対する影響は、「

変更=建物に対する影響は、「

と言うことは、Aさんがとるべき行動は、、、

保存行為の場合、建物に対する影響は、「小又は、無し」と考えれば、単独でできる

共有物の変更

第二百五十一条 各共有者は他の共有者の同意を得なければ、共有物に変更を加えることができない(①変更行為)。

これは、最初の「建替えには、」ですね。

条文の「他の共有者の同意」(8字)、「Bさん他3名の同意」(9字)、他にも言い方は、いろいろできると思います。

他の共有者4名の同意」(10字)、、、長いですよね。

ですから、「共有者全員5字)」ってことになります。

次に、

共有物の管理

第二百五十二条 共有物の管理に関する事項は、前条の場合を除き、各共有者の持分の価格に従い、その過半数で決する(②管理行為)。ただし保存行為は、各共有者がすることができる保存行為)。

修繕等ですね。

ここは、問題ないですね。

今日の問題は、いろいろと指定されていることがありました。

指定通りにってのは、基本ですからね。

問題の最後、「どのようなことが必要か。」ですから、最後は、「必要。」もしくは、「必要である。」って書き方。

正解例 共有者全員の同意が必要であり、修繕等には、共有者の持分価格の過半数で決定する必要がある。(44

成績は出ているから今の自分でいいんだ、という評価を自分でしてしまっていたら、今の自分はない。