行政書士試験 記述過去問 令和2年 問46
皆様、こんにちは。来週の合格発表までドキドキですね・・・。行政書士試験、もしも記述で満点取れたら残りの問題は5割も取れれば合格しちゃいますね。まあ、実際には相当厳しいですけど。私は記述の回答をネットで3社に依頼したところ、52点、50点、50点という高得点が期待できるほどの記述の仕上がりだったのですが、実際に採点された結果は36点でした・・・。特に令和2年は択一試験の問題が易しい傾向にあったそうで、記述の採点が鬼採点だったという噂を聞きましたが、最大で16点も差があるのは未だに納得いっておりません。まあ、詐欺の欺の字に何故か草冠を付けたので、マイナス2点くらいは納得しますが。皆さんも漢字は丁寧に、確実に覚えた方がいいですよ。
問題
[設例]
A所有の甲不動産をBが買い受けたが登記未了であったところ、その事実を知ったCが日頃Bに対して抱いていた怨恨(えんこん)の情を晴らすため、AをそそのかしてもっぱらBを害する目的で甲不動産を二重にCに売却させ、Cは、登記を了した後、これをDに転売して移転登記を完了した。Bは、Dに対して甲不動産の取得を主張することができるか。
[判例の解説]
上記[設例]におけるCはいわゆる背信的悪意者に該当するが、判例はかかる背信的悪意者からの転得者Dについて、無権利者からの譲受人ではなくD自身が背信的悪意者と評価されるのでない限り、甲不動産の取得をもってBに対抗しうるとしている。
上記の[設例]について、上記の[判例の解説]の説明は、どのような理由に基づくものか。
「背信的悪意者は」に続けて、背信的悪意者の意義をふまえつつ、Dへの譲渡人Cが無権利者でない理由を、40字程度で記述しなさい。
問題の対象になる条文と判例を確認しておきましょう。
(不動産に関する物権の変動の対抗要件)
第百七十七条 不動産に関する物権の得喪及び変更は、不動産登記法その他の登記に関する法律の定めるところに従いその登記をしなければ、第三者に対抗することができない。
答え
背信的悪意者は、
信 | 義 | 則 | 上 | 登 | 記 | の | 欠 | 缺 | を | 主 | 張 | す | る | 正 |
当 | な | 利 | 益 | を | 有 | し | な | い | 者 | で | あ | っ | て | 、 |
A | C | 間 | の | 売 | 買 | は | 有 | 効 | で | あ | る | か | ら | 。 |
無権利者であっても売買契約は有効ということがしっかりと理解できていれば、「欠缺」が書けなくても半分の10点くらいは期待出来る問題かと思います。私も「登記の欠缺」覚えていたのですが、あの緊張感の中ではなかなか思い出せなくて、書けなかったのを反省しております。
「過ち改めざるこれを過ちという」